お知らせ

header header

雷恐怖症と向き合う

はじめに

 

 雷恐怖症は動物恐怖症・高所恐怖症に続く三大恐怖症の一つに数えられ、不安障害という病気の一つに挙げられています。

 

 症状はパニック発作や心拍数の上昇など他の恐怖症と共通しており、人間だけでなく動物も雷恐怖症になることから、生物的な危機管理能力の結果と考えられます。

 

 ただ、現代社会において理解され辛い一面があり、「家の近くで雷が鳴っており、心拍数が上がってしまい出社できる状態ではありません」と言えない状況が社会の大半を占めています。

 

 できることなら人知れず克服したい、緩和したいと思うのが普通です。 私は医療従事者ではなく、恐怖症を抱える方を患者とは認識しておりません。雷を専門に扱う気象会社の気象予報士として、雷との向き合い方と活用できる情報を伝えられればと思います。

 

 

 雷との向き合い方

 

 大前提・・・〈雷は危険なので、恐れることは正しい反応〉です。

 

 雷によって、自分の身に被害を受けること、誰かが被害を受けること、家電やモノが壊れることを可能性として恐れたりすることは正しい考えです。考えていなくても、極端に大きいエネルギーということを直感的に理解し、恐怖感が生まれるのかもしれません。

 

 では、我々はどのように雷を理解し向き合っているのか・・・それは以下の通り

 

  • セーフティーゾーンを理解する

 

 雷は通りやすい所を必ず選んで進み、日本では厳しい建築基準法により避雷対策をしっかりしているので、セーフティーゾーンが多いという事実があります。

 

 雷の正体は電気です。

・成長し過ぎた雲が電気的なアンバランスを起こし、(電荷を)中和するために地面と雷放電で繋がる

・避雷設備というものは誘雷という仕組みに近く、適切なモノ(避雷針など)で受けて、適切に地中に電気を流すようできている

 ある程度開けた場所や木などの自然物付近ではなく、建物や密閉された乗り物の内にいれば安全にできています。また、屋外でも送電線(大きい電線)の下も安全です。

 雷が地表付近(我々の生活圏内)までくれば、人類は過去の経験から雷がどこに落ちてどこを通るか判っているので、人の手が加わっている建造物の中では安心です。

 

 

★注意すべきセーフティーゾーンではない場所

開けた場所・木の下

 

★いざという時のセーフティーゾーン(建物以外)

車の中、送電架線の下(送電鉄塔の近くではない)

 

  • 雷雲の寿命は大体30~60分。

いつまで続くか判らない状況だと、恐怖感は募ってしまいます。終わりがあることを認識しましょう。自然界でアンバランスな存在は許されません。必ずバランス(中和)を得ようとします。長くても目安30~60分程度で終わりが来るので安心してください。それ以上の時間長く続くことがありますが、それはマルチセルというとても珍しい現象ですが終わりはあります。

外にいたら喫茶店や本屋さんなどに行って、終わりが来るまで別の事に集中しましょう。

 

  • 雷雲の動きを把握する

 人間に比べてスケールの大きい雷雲は、空を見上げるだけで動きを把握することが困難です。アプリやネット、TVなどで降水レーダー情報や落雷情報を上から確認しましょう。

 全容を把握することで、心理的に上位な立場で構えることができます。

 

 

【上級者向け】雷は珍しい自然現象、第4の状態「プラズマ」であることを認識する

 最後は理系変態チックな理解になります。

 

 個体・液体・気体という3つの状態はご存じの通りありふれています。しかし、雷は第4の状態とされるプラズマなのです。

 

 比較的近くで視認できる自然のプラズマは稀有なモノです。安全な位置からプラズマの鑑賞に興奮を覚えられるようになれば、恐怖症を大きく飛び越えて、もう雷オタクの変態です。

 

まとめ

 

 恐怖感はあって良い、絶対安全な場所はある、雷にも終わりがあるということを認識することで、適度な恐怖感になれば幸いです。

 

 雷は危ないから、安全な所で過ごし、終わるまで別の事をして気を紛らわす。それでも気になるなら、珍しいモノだな~と興味を沸かして過剰な恐れる気持ちを中和する。これが私の「雷恐怖症に対する向き合い方」の提案です。

 

 また、雷のリアルタイム観測情報を見ることで、雷雲の動きを俯瞰して理解することも、かなり効果はあることと思います。

 

Contact

資料ダウンロード・お問い合わせはこちらから。
ご不明点などお気軽にお問い合わせください。