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ここ数年、夏の暑さが増し、ゲリラ豪雨や雷が発生する頻度が増えている気がする、と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
花火大会がゲリラ豪雨で中止、なんてニュースを目にすることもしばしば。
音楽フェスやフードフェスで楽しんでいるときに突然雨が降ってきてびしょ濡れになってしまった、雷が突然近くに落ちて怖い思いをした、なんてことがあるとせっかくのイベントが台無しになってしまいますよね。部活動や課外授業時であれば、生徒たちの身に危険が及ぶ可能性もあります。
残念ながら自然現象の発生を防ぐことはできませんが、知識を身に付けて事前に準備をしておくことで被害に遭うリスクは下げることができます。
そもそも気温の上昇やゲリラ豪雨・落雷の増加といった現象は実際に起きているのでしょうか。
気象庁によると2024年の日本の年平均気温偏差(1991~2020年における平均気温との差)は+1.64℃と、統計を開始した1898年以降最も高く、夏(6~8月)・秋(9~11月)の季節平均気温も歴代1位となったそうです。
また、日本近海の年平均海面水温を見てみても平年差が+1.46℃と統計開始1908年以降最も高い状態とのこと。
雨と海面水温、一見あまり関係なさそうですが、実は非常に関係が深いんです。簡単な図式は下記のとおり。

海面水温が高いと水分の蒸発量が多くなる
+
気温が高いと空気中に含むことのできる水蒸気量が増える
→雨は空気中の水蒸気が粒となって落ちてくるものであるため、
海面水温と気温が高くなるほど雨量も多くなる
気温と海面水温の上昇と同時に大雨の年間発生回数も増加しています。その増加率は強い雨ほど大きくなっており、1980年ごろと比較するとおよそ2倍にもなっているとのこと!
ゲリラ豪雨の怖さは、その雨量の多さに加えて雷をもたらすことです。2024年にはグラウンドでの部活動中や野外の音楽フェス開催中に落雷事故が発生しており、痛ましいことにけが人も出てしまっています。
その名のとおり突然発生するゲリラ豪雨と雷。発生を予見することができたら屋内や安全な場所に移動するなど事前の避難行動ができるのに、と思ったことはありませんか。
実はある程度発生する可能性の高さを知ることができます。ポイントは雷注意報と「大気の状態が不安定」というキーワードです。
雷注意報は気象庁が落雷や積乱雲の発達に伴い発生する現象(急な強い雨・竜巻等の突風・ひょうなど)により被害が発生するおそれがあると予想したときに発表されるものです。注意報は市町村ごとに発表されるので、屋外で活動する日には該当の市町村に雷注意報が発表されていないか確認しましょう。
また、テレビの天気予報を確認する際には「大気の状態が不安定」というキーワードを言っていないか注目しましょう。大気が不安定な状況というのは積乱雲が発達しやすい状況にあるということ。そのような日には早いとお昼ごろから積乱雲がモクモクと発生するかもしれません。
1日の始まりにこの2つのポイントを確認して、当てはまる場合には急な強い雨や雷が発生する可能性が高いぞ、という心構えを持ち、発生時にはどういう行動をとるかを事前に考えておきましょう。
雷注意報が出ていたり、大気の状態が不安定な日、実際に屋外で活動している最中は、リアルタイムの空や風の状況を気にしておくことも重要です。以下に挙げるのは突然の強雨や雷の前兆です。これらの現象を見たり感じたりしたら、速やかに安全な場所へ避難するなど対応を取りましょう。

・積乱雲(入道雲、もこもこした雲)がみるみる大きくなり、かなとこ状になっている
・黒い雲が近づき、周囲が暗くなる
・急に冷たい風が吹いてくる
WEBサイトやスマートフォンのアプリで雨雲レーダーを確認するのもおすすめです。これらは広い範囲の状況を把握し、まだ見えないところで発生している雨・雷の位置や雨雲の予想移動方向を知ることができ、余裕を持った避難行動などが可能になります。


現在から前後1時間の降水(予測情報)や過去1時間の雷リアルタイム情報を確認できます。雷リアルタイム情報の更新間隔は1分とお天気アプリ最速で、刻一刻と変化する状況をいち早く把握可能です。
・WEB版リアルタイム雷・気象情報サービス「Lightning Station」


広場やスタジアムなど特定の地点を常時監視する場合に最適です。業界最速5秒更新の落雷リアルタイム情報や15時間先までの降水予測情報、雷予測情報、アラート・メール通知機能でゲリラ豪雨・雷リスクに備えることが可能です。

いざという時に対応するうえで、雷に関する知識をあらかじめ身に付けておくことも大切です。雷ぶらりでは雷に関する基本的な知識をイラスト付きで学ぶことができます。「ゲリラ豪雨が発生しているとき木の下に雨宿りするのは実は危険?!」「ゴム製品を身に付けていても安全ではない?!」などこれまで正しいと思っていた知識が実は誤解だった、なんてことがあるかも…?
ハンドブックのPDFは無料ダウンロードが可能なので、事前にメンバーと共有しておくこともおすすめです。
※ハンドブックのダウンロードはこちら
これから先、地球温暖化が進み、その影響で「ゲリラ豪雨」や雷の発生頻度はより多くなるかもしれません。幸いなことにこれらの現象は事前に準備・対策をすれば被害に遭うリスクを大きく減らすことができます。自分や大切な人を守るためにいろいろな知識やツールを駆使して安全第一に屋外での活動を楽しみましょう。
参考文献(気象庁HPに移動します):
気象庁「2024年(令和6年)の天候のまとめ(速報)」
気象庁「大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化」
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