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近年雷による事故がたびたび発生したり、熱中症対策が義務化されたりするなど、屋外で行う工事や点検作業などの作業工程において天気はますます重要な要素となってきています。本記事ではそういった現場で活用したい気象情報について紹介します。
作業計画を立てるのに欠かせない天気予報。最近では天気や降水量、風速について2、3日程度先までなら1時間ごとの予報が、1日ごとの天気であれば2週間程度先までの予報が確認できるようになっています。翌日・翌々日の予定を確認する際に1時間ごとの天気予報をチェックすることで、天気の急変の可能性を把握でき、効率的な作業の実施に結び付けることができます。
ただし、データの更新時に予報が大きく変更になることもありますので、こまめにチェックするようにしましょう。また、長期の天気予報はより先のものほど精度が低くなる傾向があるので、予報の信頼度も併せて見ることをおすすめします。


ここ数年、異例の暑さが続き、また暑い季節が長期化しています。それを受けて2025年6月から労働安全衛生規則で熱中症対策が義務化され、事業者は熱中症対策を講じなければならない、とされました。その中では基準として気温とWBGT値(暑さ指数)が用いられています。WBGT値(暑さ指数)とは気温だけではなく日射の強さや湿度の影響も加味した値で、熱中症(特別)警戒アラートの基準にも用いられています。湿度が高いと体の汗が蒸発しにくくなり体から熱を放出できなくなってしまうため、熱中症と関連が深く、WBGT値(暑さ指数)としてその影響を反映しています。
WBGT値(暑さ指数)は環境省の「熱中症予防情報サイト」で近くの代表地点の実測値と2日後までの予測値を確認することができますし、測定器を購入すれば現場の値を計測することが可能です。
熱中症は重症化すると入院治療が必要になったり後遺症が残る場合もあります。屋外で活動する作業員にとって熱中症リスクは非常に高いものになりますので、気温だけではなくWBGT値(暑さ指数)も活用するようにしましょう。

現場での作業中、突然の強い雨や雷による事故を防ぐためには、天気予報の確認に加え、リアルタイムの情報収集が重要です。
「ゲリラ豪雨」のような雨は局地的に発生することが多く、作業場所では晴れているのに少し離れたところでは大雨が降っている、ということも珍しくありません。
下水道管の工事など地下で作業を行う場合は、上流で降った雨水が流れ込んできますので気象庁HPの「雨雲の動き」やスマホアプリの雨雲レーダーなどで作業現場を含む広い範囲の降水状況を確認するようにしましょう。

雷も同様に広い範囲で発生の有無を監視した方がよいでしょう。
雷が光ってから音が聞こえるまでの時間が長い場合には雷は遠い、とよく言われますが、その場合でも安全だと誤解してはいけません。実は雷の音が聞こえている時点で、落雷の射程圏内である可能性が高いのです。その理由は次のとおり。雷鳴が聞こえるようになるのはおよそ10km離れたところから、と言われていますが、積乱雲の平均的な大きさも10km程度で、雷鳴が聞こえた時には積乱雲が近くまで迫っていて、次の瞬間には頭上に落ちている可能性があります。
また、直上に雲がない場合でも数km離れた積乱雲より雷が落ちる場合もあります。
そのため最低でも10km離れたところに雷が発生した際には即時に避難を行う・10km圏内に発達した積乱雲がある場合には作業を再開しない等の対応をおすすめいたします。

雷は高い建物や尖っているものにめがけて落ちやすい性質があります。クレーン車を用いた作業・高所での作業・周囲に高い構造物や樹木がないような開けた場所での作業等を行う場合は特に積乱雲や雷の状況に気を配るようにしましょう。
雷のリアルタイム情報は気象庁の「雷ナウキャスト」やスマホアプリの雨雲レーダー内で確認することができます。
天気予報や暑さ指数の確認、リアルタイムの雨・雷情報を監視するのにご活用いただけるツールをご紹介します。これらは通知機能を搭載していますので、画面を常時監視しているのは難しいような作業中でも活躍します。


WEB上で国内最速5秒更新の雷リアルタイム情報や雨雲レーダーを確認できるほか、アラート通知機能・メール通知機能により突然の雷雨の発生にもすぐ気が付くことができます。また、1kmメッシュのピンポイント天気予報や気象注意報・警報、暑さ指数も見ることができる総合的な気象情報システムです。

指定のパトランプを使用することで、雷雨の発生を現場作業員に音と光で一斉に周知することも可能です(※オプションです。)


現在から前後1時間の降水(予測情報)や過去1時間の雷リアルタイム情報を確認できます。雷リアルタイム情報の更新間隔は1分とお天気アプリ最速で、刻一刻と変化する状況をいち早く把握可能です。
また、本アプリは国土交通省新技術情報提供システムNETISに登録済みですので、公共工事の評定において加点対象となります。
雷のリアルタイム情報や雷予測情報、ピンポイントの天気予報など各種気象情報のAPI配信も行っております。APIを活用したシステムを構築している場合でも、当社の気象情報を活用することができます
■APIについて詳しくはこちら
気象庁のHPや無料のスマホアプリで様々な気象情報を入手できるようになっています。さらに有料のツールを使用することで、より詳細な情報を見れたり、通知機能など便利な機能を利用できたりします。
安全かつ効率的に作業を進められるよう、ぜひ気象情報を活用していきましょう。
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