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近年発生した風力発電設備のブレード破損の原因は自然災害が最も多く、その中でも雷が全体の約半数を占めています。経済産業省によると、2021年から2025年までの5年間で、風力発電設備であるブレード破損事故は計29件発生しており、そのうち、約半数である14件(48%)が雷を原因とするものでした。1
雷は地面からの突出物に目がけて落ちる性質を持つため、特に高い構造物である風車は雷による被害を受けやすく、またそれを防ぐことは容易ではありません。
しかしながら、ブレードを含む風車設備が破損した場合、その破片が発電所構外や近隣の農地・山林へ飛散し、重大な事故につながるおそれがあります。実際、2025年5月に秋田県秋田市ではブレードが折れて落下し、近くにいた男性にぶつかったことでその男性が死亡した事故が発生しており、ブレードの飛散は最悪の場合、人命に関わる事故を引き起こしてしまいます。
(この事故で発生したブレード折損の推定原因は「保守不備・保守不完全」とされています。ただし、損傷のきっかけは被雷であり、その損傷が認識されないまま風車の運転を続けたことで折損に繋がった、と結論付けられており、この事故もまた雷が原因の一つであると言えます。)

そして、2026年4月にも秋田県男鹿市で風車のブレードが破損・飛散する事故が発生したことを受け、2026年5月、経済産業省は「発電用風力設備の技術基準の解釈」と「電気事業法施行規則第94条の3第1号及び第2号に定める定期自主検査の方法の解釈」の一部改正案を公表しました。
「発電用風力設備の技術基準の解釈」の改正案では、「風車への雷撃の有無を常に把握することができるように(中略)気象情報の利用その他の措置を講じること」2 という文言が追加されており、発電事業者は風車周辺の落雷状況を常時監視する体制が求められるようになることが見込まれます。
また、「電気事業法施行規則第94条の3第1号及び第2号に定める定期自主検査の方法の解釈」の改正案では、指定区域における定期自主検査の周期が「1年」または「2年」に短縮されることとなっており 3 、メンテナンスの頻度増加が求められています。保守・点検作業時に襲雷した場合には高所で作業する作業員の身にも危険が及びますから、作業員の安全確保という観点からも雷監視は非常に重要です。
1 第25回 産業構造審議会 保安・消費生活用製品安全分科会 電力安全小委員会 電気設備自然災害等対策ワーキンググループ「資料2 風力発電所における事故について」経産省、2026年
2 「発電用風力設備の技術基準の解釈(20140328商局第1号)の一部を改正する規程 新旧対照表」経済産業省、2026年
3 「電気事業法施行規則第94条の3第1号及び第2号に定める定期自主検査の方法の解釈(20230310保局第2号) の一部を改正する規程 新旧対照表」経済産業省、2026年
雷情報は気象庁のHPや気象会社のHP・無料アプリで提供されています。しかし無料で利用できるシステムは情報を手動で更新する必要があったり、自分からシステムを確認しにいかないと雷の発生に気が付けなかったりします。ほかの業務がある中で、常に画面を注視していないといけないのは大変です。そういう場合には有料の雷情報システムのご利用もご検討ください。
当社が提供する雷情報の特長は以下のとおりです。下記でご紹介する当社システムをご利用いただくことで取得することができるのはもちろん、API形式でも提供していますので既存の自社システムに取り込むことも可能です。
【フランクリン・ジャパンが提供する雷情報の特長】
○ 高精度な雷リアルタイム情報!
当社が運用する雷観測ネットワークJLDNで観測したデータを提供しています。位置誤差は300m以下、落雷捕捉率は90%以上となっており、NALDN(北米)やEUCLID(欧州)などの大規模雷観測ネットワークとほぼ同等の精度を有しています。
※JLDNの詳細はこちら
○ 情報は自動更新!
更新ボタンの押し忘れで発雷に気が付けなかった、という事態を防げます。
○ 監視地点付近で雷が発生したことをお知らせするアラート機能を実装!
他の業務を行っていた場合でも、アラートが上がることで雷の発生にすぐ気が付くことができます。
○ 当社独自の雷予測情報も搭載!
事前に雷のリスクを把握・職員間で共有しておくことが可能です。
〇 LightningStation(ライトニングステーション)

ブラウザを利用した雷・気象情報Webシステムです。雷リアルタイム情報の更新間隔は国内最速5秒で、タイムラグがほぼなく、発雷状況を確認することができます。
インターネットが使える端末であれば、PC・スマートフォン・タブレットの別なく利用可能です。

〇 Lightning Scope+(ライトニングスコーププラス)

監視専用端末にソフトをインストールして利用する雷・気象情報システムです。専用の光回線をご準備いただき、当社とVPN接続して情報を受信するため、セキュリティ上、通常のインターネットに接続できない環境であっても、当社の雷情報をご覧いただけます。
雷情報はリアルタイム更新。落雷発生から画面表示までわずか15秒です。
Lightning Station(ライトニングステーション)・Lightning Scope+(ライトニングスコーププラス)は以下のオプションを利用することで、監視体制を強化することもできます。
○ 監視エリアのカスタマイズ
アラートの対象となる監視エリアをデフォルトの同心円から自由に変更できます。
○ 警告灯との連動
システムのメール通知機能を活用して当社指定の警告灯を自動で作動させることができます。雷の発生を光と音で分かりやすくお知らせします。
※メール通知機能はLightning Station(ライトニングステーション)では標準機能、Lightning Scope+(ライトニングスコーププラス)ではオプション機能です。
○ 他システムと連動
接点出力器を利用してお客様ご用意の警報設備、放送設備など、各種システムとの連動が可能です。
※接点スイッチから先(施設内設備等)のご用意は、お客様側にてお願いしております。
〇 Pocket Lightning Station(ポケットライトニングステーション)

スマートフォン専用アプリです。雷リアルタイム情報の更新間隔は、国内アプリ最速の1分更新です。監視地点はユーザー自身で自由に変更できます。メンテナンス作業の場所が変わるような場合でも柔軟に利用することが可能です。雷が発生した際のアラートはプッシュ通知で行います。
※本アプリはPWA(プログレッシブウェブアプリ)という技術を使用し、ブラウザを活用したアプリです。アプリストアからのダウンロードは不要で、セキュリティルール上、社用スマートフォンにアプリがダウンロードできない場合でもご利用いただけます。
雷のリアルタイム情報や当社独自の雷予測情報をAPI方式で提供するサービスです。緯度経度を指定し、ご希望の地点の情報を取得することができます。
上記で紹介した当社システムは、現在全国90拠点を超える風力発電所・ウィンドファームの雷監視用途で導入いただいております(2026年7月時点)。
下記リンク先ではご利用いただいているお客様の導入事例を掲載しています。(敬称略)
● JRE酒田風力発電所(合同会社JRE酒田風力)
● 株式会社ユーラステクニカルサービス