導入事例

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取材年月:2025年01月

那須どうぶつ王国 様

Introduction

那須どうぶつ王国様は、来園されたお客様の安全確保のために「Lightning Station」を活用しています。

Profile

那須どうぶつ王国は、栃木県那須高原に位置する動物テーマパークです。美しい自然に囲まれた約43万平方メートルの広大な敷地を活かし、動物との触れ合いや多彩な動物ショー、季節ごとのアクティビティを提供しています。
今回は、安全管理体制の強化に向けてLightning Stationを導入した経緯と、その活用方法についてお話を伺いました。
活用状況

監視体制・目的

那須どうぶつ王国ではどのように雷の監視を行っているのでしょうか。

「Lightning Station」を活用して、雷の監視を行なっています。
落雷状況と風向きを確認しながら支配人が最終判断し、事前に用意した対策を実行します。

特に夏休み期間中は、那須岳周辺で発生する雷雲が通過する経路上に位置しているため、ほぼ毎日のように雷が発生し、のべ40日程度の対応が必要となります。各エリアのスタッフには無線とアナウンスで雷の情報を共有し、チーム全体で連携しながら対応を行います。

また、施設が半屋外型という特徴を持つため、完全な室内施設とは異なり、避難誘導の判断が複雑です。「ここは外なのか中なのか」という判断が難しい場所もあるため、雷対策のレベル分けには、詳細な基準を設定しています。


▲落雷リアルタイム監視画面(風情報を表示)

「Lightning Station」で落雷監視を行う主な目的を教えてください。

主な目的は2つです。

1つ目は、お客様の安全対策です。さきほどお話ししましたが、当園は施設が半屋外型で、広大な敷地に複数のエリアがあり、お客様が自由に行き来できる構造になっています。落雷監視を行うことで的確な対応レベルを決定し、お客様にはその状況に応じた避難誘導をアナウンスする必要があるからです。

2つ目は、避雷針に頼りすぎない総合的な安全対策の実現です。当園は避雷針を設置していますが、営業中にドッグパークの横の木に落雷が発生した経験から、避雷針があるから大丈夫という過信は避けるべきだと考えました。

 

運用方法

「Lightning Station」の運用方法を教えてください。

天候が崩れそうなとき、PCで「Lightning Station」の画面を確認しながら状況を判断します。主に15〜20キロ圏内の落雷状況と風向きの傾向を監視しています。

リアルタイム画面を活用し、5秒ごとに更新される落雷情報を重視しています。特に西風が抜けるような状況では注意して対応レベルの判断を行います。また、雷鳴を聞いて「今、赤×がついた」とすぐに確認でき、落雷地点を一目で把握できるので便利ですね。

複数の担当者で情報を共有できる体制と対策マニュアルを準備しているので、組織として、安全管理の目が届きやすくなっています。

▲事務所内のPCでLightning Stationの画面を表示し、監視している。

対策マニュアルについて教えてください。

独自のマニュアルを作成し、雷注意レベルに応じたアナウンス内容を定めています。

雷注意レベル1・2:雷を注意する状況

「雷鳴が聞こえたら室内に入ってください」という注意喚起のアナウンスを行います。

雷注意レベル3:雷雲が接近、 通過ルートにある状況

「室内に避難をしてください」という、より強い表現でアナウンスします。エリア間を結ぶバスの運行も一旦中止します。「Lightning Station」の画面で黄色い丸のエリアに雷が近づいた際の対応です。

雷注意レベル4:雷雲が施設の上空を通過中

10〜15キロ圏内の赤い丸のエリアに雷が確認された場合に発動します。完全に室内への避難誘導を行います。

選定理由

導入以前の課題 

「Lightning Station」の導入以前はどのような方法で落雷対策をされていましたか?

落雷対策として、避雷針を設置していました。落雷監視サービスの導入を検討したきっかけはドッグパークの横の木に落雷があったことです。また、近年の落雷事故の発生状況を考慮して、重層的な落雷監視とその対策を取れるようにしたいと考えました。

 

他社製品との比較 

落雷監視サービスの導入にあたり、他社製品との比較状況はいかがでしたでしょうか?

他社サービスの場合、気象庁からデータを取得するためタイムラグがどうしても2〜3分程度発生してしまいます。一方、「Lightning Station」の場合であれば、独自の観測データを使用しており非常にタイムリーに情報が閲覧できるなど、明確な優位性がありました。

前任者が中心となって進めたのですが、サービスの導入を検討するにあたって、欲しい情報が網羅され、必要な機能が備わっているかを重視しました。

 

選定の決め手

「Lightning Station」を導入した“決め手”を教えてください。

2つの大きな決め手がありました。

1つ目は、やはりリアルタイム性です。当園のような施設では、お客様の安全確保のために素早い判断と対応が求められます。「Lightning Station」が5秒という短い間隔で落雷情報が更新できる点を高く評価しています。

2つ目は、契約期間が柔軟な点です。他社は年間契約が基本のようですが「Lightning Station」は月単位の契約が可能でした。当園では特に雷の多い夏季に監視が必要となるため、必要な期間だけ契約できる柔軟な契約形態とそのコストパフォーマンスの良さが、私たちの要望に合致していました。

 

評価

「Lightning Station」を導入後、率直な感想を教えてください。

何より素晴らしいのが、情報の速さと精度の高さです。雷鳴を聞いて「今、赤×がついた」と画面上ですぐに確認できます。本格的な落雷監視ができるようになりました。

「Lightning Station」を導入し、状況に応じた対策マニュアルを作成できたことも大きな成果でした。落雷状況や風向きを考慮しながら段階的な対応が可能となり、お客様の安全確保がより確実になりましたね。

夏場は本当に有効活用させていただいて、欠かせないツールとなっています。

展望・期待
フランクリン・ジャパンへの今後の期待をお聞かせください。

地域の特性に応じたサービス展開にも期待しています。

当園のある那須エリアでは雷以外にも、例えば霧や竜巻など、気象上の課題があります。そういった地域ごとの特性に合わせたコンテンツがあれば、より活用の幅が広がるのではないでしょうか。雷に関してはすでに素晴らしいシステムを提供していただいていますので、ぜひ他の気象情報についても、地域特性に応じた展開があると良いですね。

私たちのような施設がより安全な運営を行えるよう、今後もサービスの充実に期待します。

那須どうぶつ王国様、本日はお忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。

取材制作: カスタマワイズ