落雷にまつわる誤解

金属製品は危険?ゴム製品は安全?誤解していませんか?

電気を通しやすい物=危険、電気を通さないもの=安全とは限りません。

落雷に対する十分なデータがなく、また、実験等による検証が行えなかった時代には、金属製品を身につけていると落雷に遭いやすいという誤った認識が一般化されていました。これは、落雷で死亡した人が身に着けていた金属や衣類の金属が溶けていたり、金属に触れている部分の皮膚が著しい熱傷(やけど)を負っていたことから生じた誤解です。現在では、身につけた金属製品には、人体を流れる電流値を減らす一定の効果(=ジッパー効果)があることが、事故の実例や実験により確かめられています。ただし、傘やゴルフクラブなどを頭より上に掲げることは、雷を誘引するため論外です。
同じく、身につけた長靴やレインコートなどのゴム製品に安全効果があるというのも誤った認識であることが立証されています。雷の高電圧に対し、ゴム製品の絶縁効果は皆無であることが確認されています。